駿河屋 魚一 

エブリ東山店の木育ひろば『わらぼぼ』をご存知ですか?

エブリ東山店

毎週木曜日の午前中、親子で木のおもちゃで遊べるひろばを開設させて頂いています。

この「わらぼぼ」の運営を全面的にご支援くださっているのが、駿河屋さんです。

『地域の未来のために』、様々な活動をされている中で、こうして、子育て支援活動にも積極的に関わって下さる駿河屋の溝際社長さんに、その想いを伺わせて頂きました!

若くして老舗大手スーパーを継がれた溝際社長さん、地域の未来の為に、日夜多大なる貢献をされています。

ニコニコと、でも、深い洞察と見識から発せられる言葉は、「なるほど!」「なるほど!」とうなずく事ばかり。

地域の人たちが幸せになれる場でありたい

岩塚:これまで駿河屋様には、エブリ東山店の「子どもの広場」(わらぼぼ)に対しまして、沢山のご支援を頂き、無事に継続・運営をさせて頂く事ができまして、本当にありがとうございます。

溝際:ありがとうございます。こちらこそ、いい場所をつくって頂いて、感謝です。

岩塚:毎週木曜日だけで、月4回ですけども、本当に沢山の方々に来て頂いています。

溝際:そうですね。

岩塚:本当は、ちょうどエブリの大売り出しなど、そういう時に重ねると、もっともっと利用して頂けるのかもしれないですけど、他の事業との兼ね合いもあったりして、申し訳ありません。

スタッフが増えてくれば、もう少し人員の配置や曜日なども、ご希望に添えるかと思いますので、その時はどうぞ宜しくお願い致します。

溝際:楽しみにしています。宜しくお願い致します。

岩塚:ではまず、御社の経営理念・コンセプト等をお聞かせ頂けたらと思います。

溝際:そうですね。うちの経営理念は、『幸せ創造』という事です。

会社を通して、お越し頂いたお客様だとか、その社員だとか、『地域の人達が幸せになれる場でありたい』という事を込めて、『幸せ創造』という理念をつくらせて頂いています。

岩塚:それは、創業以来変わらず、という形なんですか?

溝際:そうですね。言葉としてまとめたのは途中からなんですけど、私は元々3代目で、祖父がどういうふうに考えていたかっていうのを父がまとめた言葉なので、創業からずっと変わらず、この精神できています。

岩塚:元々、魚屋さんという形で始めたんですね。

駿河屋アスモ店

溝際:そうです、そうです。1985年なんですけど。

岩塚:前にトークショーに行かせて頂いた時に、「おじい様が、『高山でも、塩ぶりとか漬けた物や干物ではなくて、美味しい魚を食べさせてあげたい』という事で、販路を開拓して、流通を地域の人達の幸せの為にっていうのがきっかけで、創業された」というのを伺いました。

『地域の人の幸せの為に』っていうのが創業のきっかけなんですね

溝際:そうですね。やはり、美味しい物を食べて頂きたいっていうのはすごく強くて、美味しい物を囲んだ家族って笑顔になるし、「ありがとう」って言ってもらえる事も嬉しいし。本当にそういった想いで、ずっと商売をやってた人でしたね。それは今でも変わらずですね。

岩塚:今の溝際社長さんの代になって、フレッシュラボ(エブリ東山店内)もそうですけど、いちスーパーに留まらず、いろいろチャレンジされておられますよね。

地域の中での役割とか、そういったものが想いの中で変わってこられたという部分はありますか?

溝際:そうですね。元々、地域に対する想いっていうのが、祖父も父もすごく強くて、『地域をどうしたら良くなるか』だとか、『どうしたら、みんなが幸せになるか』って事を考えていましたし、『「ありがとう」って言ってもらったり、「うれしいな」って言ってもらえる事が自分の幸せ』だと言っていました。

そういった部分では芯にある部分は変わらないなと思っています。

それは時代の中で、美味しい物を沢山食べれるのが幸せな時代から段々変わっていって、より複雑化して、幸せの定義も変わっていきますよね。

地域自体がずっと成長していく、しかし人口は減っていくという中で、本当に地域の方が幸せになる為に必要とされるのは、良い商品を提供するだけじゃなくて、色んな形で場をつくったりだとか、コミュニティをつくったりだとか、そういうところじゃないかな~と思うんです。

そういう部分でも貢献をしたいなという見え方が変わっただけで、芯は一緒だなと思っています。

岩塚:ありがとうございます。

この想いが、エブリの子ども広場に繋がっていると思います。

社長さんは、エブリ東山店をつくる時に、『親子が買い物帰りに寄れるところを作れませんか?』って最初におっしゃって下さいました。

エブリ東山店『わらぼぼ』

溝際:そうですね。おっしゃる通りで、今後、より生活も便利になっていくと思うんですけど、物を買いたいと思ったら、インターネットで頼めば届くだとか、人と人が接して、わざわざコミュニケーションっていうのが段々減っていってしまう傾向にあると思うんです。

でも、スーパーって立ち寄る頻度の高い業種ですし、人が多く集まるという点では、せっかくある場なので、そこをもっともっとコミュニティをつくる架け橋になったらいいなと想っていました。

特に今後、教育っていうのは非常に地域にとって大事で、おじいちゃん、おばあちゃんと地域の子ども達、親子を繋げたりだとか、そういった架け橋になれれば、より地域が暮らしやすい場所になるんじゃないかなと思っていますね。

岩塚:ありがとうございます。

以前、金子工業の社長さんとお話した時に、萩原商工会の会長さんでいらっしゃるんですけど、「Amazonだとか楽天だとかネットでピュピュッと買える中で、地域の経済を潤す為には、みんなが地域で、地元で買い物をするように地元の商工会とかも工夫せならんな」っておっしゃってました。

どうしてもネットだと、人と人ではなく、機械・ボタン相手で、いつの間にか物が届くっていう中で、下手すると全然会話もなく、やりとりもない生活が広がっていってしまいます。

そういう世の中で、溝際社長さんの想いとかコンセプトってすごく大事だなって思いますし、地域でお金を消費していくって事も大事だなって思っています。

『人』を介したモノとお金のやりとりの大切さ

溝際:おっしゃる通りです。今おっしゃって頂いたように、元々地域コミュニティって、なりたくて、つくってたわけじゃなくて、互助の関係だとか、ならざるをえなくてつくられてきたコミュニティっていう側面もあると思うんです。

だから異論が増えてきた理由もあって、地域コミュニティが段々廃れていってしまったり、核家族になっていったり、ネットショッピングもより便利だし、より気を遣わずに使えるから増えていってるんですよね。

そこはそこで止めるものでもないと正直思ってるんです。

だからその分、能動的にコミュニティをつくったり、「誰だれから買いたい」っていう、『ヒトを介したモノとお金のやり』とりという事が必要だし、それを創っていく事で、持続可能な地域にになっていくのかなとすごく思っています。

ネットショップは止められないですし、ある意味ヒトが望んでいる事だと思うんですけど、同じフィールドじゃなくて、違う側面で考えたいっていうのが場づくりの基本ではと考えています。

岩塚:アスモに買い物に行くと、「〇〇さんの農園」って、農家さんの写真があったり、「バイヤーの中田さんが買ってきました!」みたいな、社員さんの写真が出てたりとか、すごくヒトを前面に出して、しかも、その人柄も伝わってくるような写真や文章で、私、そういうアプローチは、能動的に買い物に動いて頂くアクションを起こすきっかけになって、すごいいいなぁと思います。

野村農園さんの無農薬野菜も扱ってます

「これが美味しい」でなく、「この人がこういう想いで作ってます」とか、「こういうふうに足を運んで買って来ました」とか、すごく素敵だなと思います。

溝際:ありがとうございます。

ずっと昔からやってきた事でして、やはり祖父が色んな地域からモノを買って来て、それをちゃんとお客様に「こういうふうだったんだよ」って伝えるとこから始まってますし。

岩塚:そうなんですか!?

溝際:今までのチラシっていうのは、よく都会なんかでは、商品と値段だけ載ってるのが多いと思うんですけど、うちのチラシは、昔から商品と、「誰が作ったんだ」とか、「どうやって持ってきたのか」とか、取材に行って表現するような事を、商品が好きだからってのもあるし、伝えたいって事で、昔からやってきているんです。

今はより現場におりて、POPと言われる商品の説明を現場で手書きで書いたりとか、そういう形でやっています。

手書きのPOPを作成されるアスモ田口副店長さん

岩塚:そういった意味では、飛騨でとっても信頼されてる老舗スーパーでありますけど、親しみやすさという点では、どこよりも親近感が持てる、そんな感じがします。

溝際:そう言って頂けると嬉しいですね。そういうコミュニケーションを目指したいなって思っています。

岩塚:ありがとうございます。

次の質問に入りますけども、今回私達の活動に対してサポーター企業という事で、多大なるご支援を頂く事になりまして、本当にありがとうございます。

そういうふうに想われた想いですとか、理由というのをお聞かせ頂けたらと思います。

溝際:非常に長いご縁でもありますし、今後の地域にとって、今暮らしている方の利便性を上げていくのはもちろん大事なんですけど、それよりも本当に、子ども達がどう育つかとか、地域で子どもを育てる事をしっかりやっていく必要があるなと。

段々、核家族になって、おじいちゃんやおばぁちゃんから学ぶ事がなくなったり、相手を気遣うって事がなくなったりっていう中では、さっきあったコミュニティを能動的につくっていく取り組みに関しては非常に共感をさせて頂いています。

そして、そういう中で、『木育』も含めて、素晴らしい取り組みだと思って、できる事は何でもしようという事で対応させて頂いたつもりです。

岩塚:ありがとうございます。

このないだ、まちづくり勉強会で社長さんがパネラーをされていらっしゃいましたけど、未来に向かっての研究というか、地域をどうやったらっていう研究をすごくされていらっしゃいますよね!

いろいろなデータなども引用されていて、すごいな~と思いました。

「こういうふうにやって、こういうふうな試算をすれば、今何が必要か、という事が見えてくる」ってお話をされているのを見て、本当に真剣に考えてみえるんだなと思って。すごい感動しました。

溝際:真剣に考えてます。本当に。

岩塚:日々、研究をされているんですか?

溝際:そうですね。色々と勉強しています。

色んな方にお会いして、お話を聞きしたりだとか、知見の深い方の勉強会に行ってみたりだとかもありますし、単純に、今住んでいる中で、今後人口が減っていって、今のコミュニティがなくなっていったら、こんないい地域なのに、資産が守れなかったり、文化資産がなくなっていったり、それを何とかしんとまずいなってところから考えてはいます。

考えないといけないなと思って、それを大学で学んだとか、そういうわけじゃないんですけど、色んな本を読んだりとか興味があるんで、目がいくんでしょうね。

岩塚:社長さん自身は高山で生まれ育ったんですか?

溝際:そうですね。

岩塚:自分の周りのお友達とかが、県外といいますか、地域外に出ていってしまう環境の中で、ご自分は高山に留まって高山を盛り上げていこうって。

溝際:はい。

岩塚:私達親世代の方々や、子ども達の言葉を聞いたりしていると、「やっぱり高山は何もないみたい」な事を言うんですけど、ご自分がずっと高山で育ってこられて、実感としてはどんな風に思われますか?

「自分たちでまちを創っていこうよ!」というマインドがあふれるまちへー

溝際:確かに1回大学に行って、東京に行って戻ってきたんですけど、やっぱ色んなモノだとかサービスは都会にいっぱいありますし、その点では利便性だとか自分が楽しむとかは正直、都会の方ができると思います。

でも、その分、近所の方とのコミュニケーションだとか、ヒトとヒトの接点というのは都会では非常に少なくて…。

それは高山にはすごくありますよね。

それぞれ良さがあるので、『モノが何もない』っていうと、確かにモノやサービスは少ないけど、それ以上にいいモノが地域にはあるなと思っています。

ただ、その中で、そこを埋める努力はしないといけないと思いまして、フレッシュラボでモノ作りに取り組んだっていうのもそこにあります。

エブリ東山店 フレッシュラボ

「どうせないから…」だとか、「手に入らない」、「周りにない」というと、どうしても諦めてしまうと思うんです。挑戦をしない。

そうじゃなくて、確かに大きなお店がない、っていうのはありますけど、「自分達でつくればいいじゃん」とか、「自分達でクリエイティブにやっていこうよ」っていうマインドが醸成されていったら、田舎の良さを持ちつつ、利便性だとかサービスだとか、そういったものがカバーされて、もしかしたら起業家がいっぱい生まれてくるような、そういうマインドの溢れる地域になるかもしれないな、って事はすごく思っています。

なので木育もそうだと思うんです。

子ども達が木に触れたりだとか、モノをつくったりとかって事も、確かに遊んでるように見えるかもしれないけど、小さい頃の成功体験に繋がっていくと思いますし、その積み重ねが、挑戦だとか、色んな事に繋がっていくんじゃないかって思っています。

岩塚:確かに3Dプリンタだとか、レーザーカッターっていうのは、普通のスーパーにはないですもんね。

高山のどこを探してもないですよね…。

気軽に目の当たりにしたり、実際に手掛けるっていうのは、フレッシュラボさんだけだと思います。

何年か前の夏休みに、子ども達向けのイベントで、『レーザーカッターで木のモビール作ろう』っていうのをやったら、すぐ申し込み埋まっちゃう位で…(笑)

こんな風に、ものすごく釘付けで見てましたよ。

さっきおっしゃってた、子どもたちの可能性だとか、チャレンジする心だとか、モノを開発していくワクワク感とか、本当に大事にしてあげたいなと思いましたし、「ういうところをつくって頂いて、本当にありがとうございます」って思います。

溝際:本当にそう思っています。

それに実際に実践していらっしゃるので、逆に、本当に地域にいて頂いて本当に良かったなと思いますし。

岩塚:いえいえ~。でも、っかくこういう、いい場所があるので、もっともっと、子ども達に利用してもらいたいですね!

毎年毎年、そういう事ができればいいんですけど…。

子ども達が、社長さんの想いに呼応して、「要するに、なきゃつくればいいじゃん」といったところにワクワクしながら、モノをつくりだしていく体験ができたらな~と思います。

溝際:いいですよね。そうなったら楽しいし、いいなと本当に思っています。

飛騨高山地域おしごと発見隊『スーパーの店員になろう!」(2014年開催)
子ども達がスーパーのお仕事を体験しました。

岩塚:この間、市役所の方達との意見交換会、子育て支援の分野に関わる方たちが参加しての交換会だったんですけど、「モノがないない」って無い物ねだりじゃなくて、「起業のチャンス!っていうか、子ども達にとっては。「映画館なければ、映画を定期的に見れるようなビジネスができんかな~」とか、そういう発想が大切ですよね。

溝際:おっしゃる通りですね。

岩塚:なければ、それに近づけるようなモノを新たに生み出していくっていうチャンスの手があるので、って話が出てて。

溝際:ほぉ~、素敵ですね。

岩塚:まさしく、そうだなと思って。

社長さんがおっしゃったその事が、社長さん世代の大人の方達で、そういう声がどんどん出てきたら、今の子ども達も高山でチャンスをつかむ、とか、ドリームを叶える、とか、そういうふうになっていったらいいですね…。

溝際:いいですね。そういうマインドが醸成されて、「いい地域だから住もう」って思ったりとか、「ここで子育てしたい」って人が集まってくる。

これから廃れていく地域も周りにいっぱいある中、そうやって集まってくる地域になったら、経済もまわっていきますし、文化も生まれるし、最高ですよね。

岩塚:はい。本当そう思います。

溝際:ぜひ、子育て支援をよろしくお願いします。

岩塚:お心を大事にして、頑張りたいと思います!

では最後になりますが、高山の子ども達、高山の未来に対して思っていらっしゃる事をお聞かせ頂けたらと思います。

100年も200年も、住んでる人がずっと幸せであり続けてほしい

溝際:そうですね…。どうしよう…。フランクに言った方がいいのかな…。

ベースにあるのは、ずっと今日、何度も話に出てきたと思うんですけど、地域の文化が守られたり、地域の幸せが守られたり、というのがより永く続く状態になったらいいなと思っています。

なので、その為に、さっきの『クリエイティブなマインドが醸成された地域』、『暮らしやすい地域』というのをつくっていけたらいいなと思っています。

100年も200年もずっと幸せが、住んでる人が幸せな地域になったらいいな、そうしていきたいなって思っています。

駿河屋の移動販売車 スーパーカー

岩塚:私、よそから来たからこそ思うんですけども、高山ってすごく民度っていうか、住んでる人の心根がキレイな気がするんですけど、どうなんでしょう?

穏やかだったり優しかったり、人を気にする想いとかも結構強かったり。人のレベルが高いような、すごくそんな気がします。

溝際:こういうコミュニティ、こういう田舎のサイズにしか住んだ事がないので、体感としてはその差を感じられた事がないですが、住んでる者としては非常にいい、おっしゃる通りで、マインドが醸成されてる地域だなと思います。

外と比較してもそう思われるという事なんですね。

岩塚:そうですね。私、仕事の関係で東京に1年いたり、福岡に3年住んでたり、あと、群馬に長い事住んでましたけど、そういう所と比べても、高山はすごいです。

登下校の時、毎朝、大人の人が見守ってるとか、スーパーに買い物に行って声かけてもらったりとか…

全然、見知らぬ人からですよ!

子どもをカートに載せてスーパー行ったら、「足冷えるで、なんかかけてやってー」って、普通に声かけられて、すごくびっくりしたんですよ。

溝際:へぇ~、そんな事が!

高山って、ちょうどいいサイズという事もあるのかもしれないですね。

人と人の距離が大きすぎないですし、常に周りに気を配りますしし、ちょうどいいサイズっていう気がします。

昔から外の出入りが少なかったっていうのもあるのかもしれませんしね。

これは統計もとってないし、そうかなと思ってるだけなんですけど、本当にいい地域ですよね。人も。

岩塚:いい地域です。私、いつでもどこでも言ってるんですけど、人もいいし、自然もキレイだし、祭りもあって、コミュニティとしてはこういうの理想的だなって思います。

溝際:おっしゃる通りです。それ守っていかんといけないですし、どれだけ良くても、どうしても廃れていってしまうと思うので、それは守っていけたらいいなって思います。

岩塚:これは質問と離れるんですけども、いつも有巣さん(船坂酒造:代表取締役社長)達といつもどんな話されてるのかなって、とても気になります。

呑みながらとかでも、聞いてみたいですね~。

街づくりとかのお話をされてると思うんですけど…

溝際:そうですね。経営者で集まりつくって、100年後の飛騨の為にどうしよっかっていうのをちょっとやってるんですけど、本当に色んな視点をもった人達で、もちろん意見の相違もあったりするんですけど、ベースはやっぱこの地域が好きだという想いと、地域の為に、そして、自分達の商売の為に、っていう想いで語り合ってます。

人口減ってるけど、生産人口を増やすにはどうすればいいかとか。医療の問題どうしようとか。そういうのちょっと話したりはしてます。

岩塚:そういったお話を具体的に、例えば行政に提案したりとかって動きをされてるんですか?

溝際:そうですね。その会はまだ今年始めたばかりで、定期的に市長と話をする場を設けたので、そこで若手からの提言という形で、政策提言していくようにしました。

岩塚:そうなんですね。社長さんも私も出させて頂いている、高山市の『地方創成有識者会議』なんかでも、いろいろな提言や意見が出されますが、社長さん位の世代の方達で、もっともっと、「具体的にこういうふうな手を打っていけば、人を呼び込めるんじゃないか」とか、「子ども達が帰ってくるんじゃないか」とか、「経済がもっともっと活性化していくんじゃないか」とか、そういう建設的、ポジティブな意見がどんどん出てきたらいいですよね!

溝際:そうですね。できると思うんです、正直。

無理な事を挑戦しようという訳ではなくて。本当にこの地域が100年後もHappyに溢れた地域にってできると思うので、できるんだったらやった方がいいですし。

今、Action起こした事が、何年後かに花咲けばいいなと思ってます。

岩塚:それはソフト面でもハード面でも、両方ですね。

溝際:そうですね。もちろんです。駅の周辺がどうあるべきかとか、そういった事も。

岩塚:面白いですね。すばらしいです!!

溝際:自動運転になったらどういうふうに人は住むべきかとか。そういう事も、今後ちょっと話したりしてみたいなって思ってます。

岩塚:例えば、来年、東京オリンピックで、日本にものすごく人が来ますけども、そういう人の流れを高山まで伸ばそう!みたいな、そういうのはどうでしょうか?

溝際:その場では、今からの定性的なフローというよりは、100年後から逆算しようとしてるので、ちょっとそこまではまだ落とし込めてないです。

おっしゃられる通りで、そこまで早くやらんといかんですね。変化が多いんで。

岩塚:100年後っていうのは、すごくいいですね!

そういうスパンでもって、逆算していって。

溝際:100年後なんて概念だと思うんですけど、そこから50年、30年、20年、10年、5年って落とし込んでいけば、軸になっていくと思いますので、そういうふうになったらいいなぁと思って。

岩塚:へぇ~、すごいですね!

ところで、社長さんがもし、跡取りじゃなかったら、大学に行って、『もし』という仮定ですけど、高山に戻ろうとかって思われましたか?

溝際:戻ってきてないと思いますよ。

岩塚:え~っ!、そうですか!

溝際:やりたい事が『研究』だったんですよ。

その生物の研究とかだと、ここでできない仕事になるので、戻ってこなかったんじゃないかなと思います。

ただ、研究が終わったら、戻って帰ってきたいなと思ったとは思います。「住むには絶対ここだ!」っていうのは思ってましたからね。

岩塚:そうなんですね~。そういう若い人が1人でも2人でも増えて、大学とかに行って、いつか戻ってきてもらえたらいいなと思うので。

溝際:そうですね。ここで留めてっていうのは絶対に良くなくて、やっぱり色んなとこに行って、大学に行って、就職して、世界で活躍して、色んな視点をもって経験して、飛騨と関係を持てばそれでいいと思うっています。

「ここから外に出んように」とか、「ここの地域内の就職率を上げよう」とか、そうじゃなくて、子ども達一人一人の持って生まれたポテンシャルが、100%活かされる人生で、その中で「飛騨が好きだから帰ってこよう」って選択肢になったら1番いいなと思いますね。

保守的に「出さんように」なんてしたら、本人の幸せを想ってるかといったらそうじゃないと思うんですよね。なんて思ってます。

岩塚:そうですよね、ありがとうございます。

実は昨年からNTTドコモが私たちの活動を支援して下さるとの事で、昨年の夏に東海支社の広報課長さんが、名古屋から、ドコモの『支援認定書』のお渡しにみえたんですが、その方が鈴鹿の出身でいらっしゃったんです。

で、名古屋に住んでいたんですけども、結婚されて、「やっぱり鈴鹿に住みたい、子育てするなら鈴鹿だ!」って事で、鈴鹿に戻られて、現在、鈴鹿から名古屋に通ってみえるそうなんです。

私、この間の会議でもお話したんですけど、30年後、今の子ども達、0歳~3歳の子ども達が30年後に「やっぱり子育てするなら高山に戻りたい!」っていうふうな、大学に行ってすぐ戻ってくるではなくて、社長さんがおっしゃったような、「いつかは戻って」みたいな、そんな選択しもあったらいいなと思います。

溝際:おっしゃる通りですね。いいですよね。なんか目的とかお金とかじゃなくて、『やっぱここで子どもを育ててあげたい』『ここで育ちたい』って思えたら最高ですよね。

岩塚:はい、ありがとうございます。

溝際:教育やと思うんで。ぜひお願いします。

岩塚:ありがとうございます。本当に社長さんといっつもお話すると、ワクワクしてくるので、本当にパワーもらえるので。

溝際:逆ですよ!

岩塚:いやいや、本当に。本当は企業と協働の地域の保育園もつくりたかったですけど、力が及ばずで申し訳ないです…。

本当に企業さんと、地域の企業さんと一体になって、未来をつくっていく、未来の環境づくりという事に頑張っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

溝際:よろしくお願いします。ありがとうございます。

お話を伺って、溝際社長さんがどれほど飛騨を愛し、地域の方たちの幸せと発展を願っているのかが、とても伝わってきて、私も熱い想いになりました。

人柄がそのまま表れたような柔和なお顔で、飛騨の未来、子どもたちの未来を熱く語って下さる姿は、本当に心強く、輝く未来が見えてくるようでした。

どんな方にも丁寧に誠実に対応して下さる溝際社長さん、子育て支援に対する温かいお心を大切にして、これからの活動に活かしていきます。

本当にありがとうございました。